2021年8月12日に配信されたメンタリストDaiGoさんのYouTubeでの言論が差別的発言だということで、一般市民や公的機関の間でも大炎上しました。
DaiGoさんの差別的発言の動画については、DaiGoさん自身が2021年8月14日に削除されていますが、Twitter上では動画の切り取りが拡散されていたので、ご覧になった方は多かったのではないでしょうか。
そんなDaiGoさんの差別的発言の中に「優生思想」の考え方そのものではないかと批判する人が多いのです。
困窮者支援の4団体やエッセイスト犬山紙子さん、その夫の劔樹人さん、前宮崎県知事の東国原英夫さんなどがメンタリストDaiGoさんの発言は「優生思想」だと言っていますよね。
では、「優生思想」とは一体どんな考え方なのでしょうか?
メンタリストDaiGoさんが炎上した意味についてもわかりやすく解説していきたいと思います。
優生思想とは?
身体的、精神的に秀でた能力を有する者の遺伝子を保護し、逆にこれらの能力に劣っている者の遺伝子を排除して、優秀な人類を後世に遺そうという思想。優生学の成果に立脚する。人種差別や障害者差別を理論的に正当化することになったといわれる。遺伝子のみならずナチスによって命の選別にも使われた。
引用元:ウィクショナリーより
これを読むと少し難しい気がしますが、要は「優れた生命や遺伝子が尊い」「遺伝子や生命をより優れたもので残していこう」と考える思想のことです。能力に劣っている者の遺伝子
人の命に重いも軽いもありませんが、命の選別をしてしまう差別発言を、さも正当化するかのように語られる理論(思想)ですよね。
古代ギリシャ時代の哲学者であるプラトンもこの思想を持っていたと言われています。
イギリスの学者ゴルトンによって、1800年代に遺伝子の学問として確立しました。
要するに、優秀な生命(人間)のみを残し、劣った生命(人間)を淘汰させていくことで社会をより発展させていこうという考え方のことです。
優生思想は、理論(思想)というだけではなく、劣った人間を社会から排除するという恐ろしい考え方と表裏一体です。
ナチス政権化では、この理論(思想)により、たくさんの命が無残にも落とされてきたことがありました。
そのため、現在では、優生思想を支持する人はごく少数だと思われます。
ただ現在でも、優生思想は根強く残っており、遺伝子テストで優秀な遺伝子を持つ子どもだけを教育し、劣った子どもは教育をする必要がないと考える人もいます。
優秀な遺伝子ではない子には肉体労働者にすればよいというような誤った差別的思想で、未だにこんな思想が現実にあるのです。
2014年に、ノーベル賞受賞を受賞した江崎玲於奈さんが、「遺伝的な資質と、生まれた後の環境や教育とでは、人間にとってどちらが重要か。」などという優生学思想に基づくような発言をして問題になったこともありました。
では、今回なぜメンタリストDaiGoさんが炎上したのでしょうか?
優生思想を交えて簡単にわかりやすく解説していきたいと思います。
メンタリストDaiGoの炎上の意味を簡単にわかりやすく解説!
DaiGoの差別的発言は?
大炎上してしまったDaiGoさんの差別的発言動画は、2021年8月14日までに削除されていました。
DaiGoさんの発言の全文ではありませんが、拡散されていた一部分を見ていきましょう。
僕は生活保護の人たちにお金をはらうために税金を納めてるんじゃないからね
生活保護の人達に食わせる金があるんだったら猫を救ってほしいと僕は思うんで
生活保護の人生きてても僕は別に得しないけどさ
猫は生きてれば得なんで
出典元:https://www.youtube.com/user/mentalistdaigo
この部分に関しては、優生思想の中で「生活保護の人たち」=「能力が劣っている遺伝子」だと捉えられます。
「猫の命>ホームレス(生活保護受給者)」という構図がメンタリストDaiGoさんの中でできている様子ですね。
人の命と猫の命をそもそも比較することもおかしいですが、命に優劣をつける優生思想の最たる例ですよね。
猫が道端で伸びてればかわいいもんだけど、ホームレスのおっさんが伸びてるとなんでこいつ我が物顔でダンボール引いて寝てんだろ?って思うもんね
自分にとって必要のない命は軽いんで
ホームレスの命はどうでもいい
出典元:https://www.youtube.com/user/mentalistdaigo
「自分にとって必要のない命=ホームレスの命」
これは優生思想で言うところの命の選別にあたりますね。
ホームレスって言っちゃ悪いけど
どちらかっていうといない方がよくない?
皆確かに命は大事って思ってるよ
人権もあるから形上大事ですよ
でもいない方がよくない 正直。
邪魔だしプラスになんないし 臭いし治安悪くなるし。
https://www.youtube.com/user/mentalistdaigo
優勢思想は人種差別や障害者差別などを理論的に正当化するための理論(思想)ですが、ここまでくるともはや「邪魔」「臭い」「治安悪くなる」と論理の正当化もできておらず、単なる差別的悪口ですね。
人権を主張しておきながら、命を軽んじる発言をしているのがよくわかります。
上記のように、お伝えするのもはばかれるような内容ばかりですが、この発言はさすがに人の命をなんだと思っているのだと誰もが感じてしまう内容ですよね。
メンタリストDaiGOさんの弟で東大出身タレントの松丸亮吾さんは、2021年8月12日の夜に兄の炎上を深く謝罪しています。
今まで兄が炎上しても「また炎上してんな〜〜」くらいにしか思ってなかったし触れないようにしてたけど、人の命を軽く見る発言だけはさすがにダメです。それだけは絶対に許されない。
今度会ったら絶対に論破するまで怒り続けます。今回ばかりは兄がおかしい。ごめんね。
— 松丸 亮吾 🍥 (@ryogomatsumaru) August 12, 2021
「論破するまで怒り続けます」と実の弟に言わせるぐらいのレベルのことです。
松丸亮吾さんについては、こちらの記事をご参考にしてみてくださいね。
https://aichitamarket.jp/archives/9594
メンタリストDaiGoが反省せず再び炎上
メンタリストDaiGoさんは、2021年8月12日に行ったライブ配信では、全く反省していなかったため、再び炎上することになりました。
【New】「ホームレスの命はどうでもいい」などと発言し批判が集まる中、DaiGo氏はYouTubeで「個人の感想」と反論。謝罪をしない意向を示しています。
生活困窮者をサポートする支援者は「言語道断」「ヘイトクライムを誘発しかねない」と指摘します。(千葉雄登 @ForzaYuto)https://t.co/huHHSSIpsy
— BuzzFeed Japan News (@BFJNews) August 13, 2021
メンタリストDaiGoさん本人は、差別的発言はあくまで「個人の感想」であると論理をすり替えて言い逃れをしていました。
ただ、厚生労働省は、メンタリストDaiGoさんの主張に直接反応したわけではなかったものの、同じタイミングで「生活保護を必要とする可能性はどなたにもあるものですので、ためらわずにご相談ください」と呼びかけたため、国に尻拭いされていると言われてしまう事態となってしまいましたね。
【呼びかけ】厚労省、生活保護は「国民の権利」とツイートhttps://t.co/NFfqDgf2sE
「生活保護を必要とする可能性はどなたにもあるものですので、ためらわずにご相談ください」とした。メンタリストのDaiGo氏の発言などが批判を集めていることを受けた対応とみられる。
— ライブドアニュース (@livedoornews) August 13, 2021
メンタリストDaiGoさんともあろう影響力のある方が、こんな差別発言で騒動に発展するなんて思いもしませんでした。
優生思想とは?メンタリストDaiGoの炎上の意味を簡単にわかりやすく解説まとめ
優生思想とは簡単に解説すると、優秀な生命(人間)のみを残し、劣った生命(人間)を淘汰させていくことで社会をより発展させていこうという考え方のことでした。
言わずもがな、メンタリストDaiGoさん自身、若くして起業し書籍も出版しアプリも開発し、数々のリスクヘッジをしながら辛口発言をしてビジネスしているような人物なので、優生思想で言うところの優秀な生命(人間)なのだと思います。
ただ、1人の人間として、同じ人間の命の価値を決めてはいけないというのは誰もが思うところですよね。
世間的には、この発言により胸を痛めた人やメンタリストDaiGoさんのイメージが変わったと落胆した人も少なからずいたのではないかと思います。
メンタリストDaiGoさんには、深く反省していただき、これからは社会をよりよくしていくための働き方を積極的にしていただきたいと思いますね。
これからはパワーアップしたメンタリストDaiGoさんを見れるのを楽しみにしています。
メンタリストDaiGoさんはなぜ世間から批判されているのか、テレビ局出禁になった理由についてはこちらの記事をご覧くださいね。

