政治経済

衆議院解散はなぜ?任期満了との違いや総理大臣は変わるかも調査!

衆議院解散はなぜ?任期満了との違いや総理大臣は変わるかも調査!

新内閣の誕生で、注目されているのが衆議院の解散。そもそもなぜ衆議院は解散するのでしょうか?任期満了ではいけないのでしょうか?

今回の記事では

  • なぜ衆議院は解散するのか
  • 任期満了との違いは何なのか
  • 衆議院の解散によって総理大臣は変わるのか

について調べてみました。

衆議院の解散はなぜ?

「衆議院の解散」「解散総選挙」という言葉は良く聞かれますが、そもそもなぜ衆議院は解散するのか、その理由について考えてみましょう。

国民の代表機関である国会には衆議院と参議院がありますが、解散があるのは衆議院だけです。

参議院はもともとは貴族院と呼ばれ、一般市民は参加出来ませんでした。

参議院には解散はなく、自分から辞めない限り、6年の任期満了まで務めることになります。

衆議院の解散とは

まず、そもそも衆議院の解散とは一体どんなものなのでしょうか?

確か学生の頃学んだ記憶がありますが、ほとんど覚えていないので(笑)おさらいしておきましょう。

衆議院の解散は、日本国憲法で定められた天皇の国事行為のひとつです。

ただ、天皇の一声で解散されるわけでなく、内閣の助言と承認により行われるので、事実上は内閣の責任者である内閣総理大臣の専権だと言われています。

衆議院の解散が行われると、衆議院議員は任期満了前であっても議員ではなくなります。

衆議院は内閣総理大臣を指名する機関でもありますが、解散により衆議院が存在しなくなるため、新しく選挙をして選び直す=内閣も総辞職ということになります。

衆議院解散と任期満了との違いは?

衆議院の任期満了とは、衆議院議員の任期は4年と決まっており、4年の任期が満了すると衆議院は総選挙を行い、新に議員を選び直す必要があります。

衆議院を解散した場合と任期満了まで務めた場合の大きな違いは、総選挙までの日数にあります。

衆議院を解散した場合

衆議院を解散した場合、解散の日から40日以内に総選挙を行い、その選挙の日から30日以内に国会を召集しなければならないと、公職選挙法に定められています。

任期満了の場合

一方、任期満了による総選挙の場合、任期満了の日前30日の間に総選挙をしなければならないと定められています。

2021年の衆議院の任期満了日で考えると、10月21日が任期満了日なので、任期満了まで待って総選挙をする場合、10月21日より前に総選挙をしなければなりません。

しかし、例えば極論10月20日に解散した場合、11月30日までに総選挙を行えばいいので、選挙までに猶予が生まれます。その間に目玉となる政策や立候補者などの作戦を立てられるのです。

任期満了を待たずに解散するのはなぜ?

衆議院では任期満了で総選挙、という方法もあるのに、なぜわざわざ任期満了を待たずに解散総選挙をするのでしょうか?

実は任期満了による衆議院総選挙は戦後一度のみで、それ以外は全て解散総選挙です。

衆議院をなぜ解散するのか、というと、結局は政局の都合だという考えが多いようです。

任期満了だと、どんなに政局が第一党に都合が悪くても総選挙をしなければなりません。もしその選挙のときにスキャンダルが出て形勢が悪かったら?選挙したくありませんよね?

なので、自分たちへの政権支持の善し悪しを見て、支持が一番高いときに解散しようとするのです。

また、「国民の信を問う」ために解散する場合もあります。

国民に今のまま政権を担当している党に政治を任せて良いのか、確認するために解散総選挙を行います。

本当は国民投票をすべきですが、そこまでしていられないので代わりに国会議員と政党を総選挙で選んでもらい、国民がどの政党の意見を支持しているか、というのを確認するのです。

衆議院の解散で総理大臣は変わる?

衆議院の解散により内閣も総辞職することになるので、総理大臣も変わる可能性はあります。

憲法の規定によると、衆議院総選挙のあとに召集された国会で、解散時の内閣は総辞職することになっています。その後新に内閣総理大臣が指名されます。

例えば自民党が第一党で過半数を獲得していたとしても、内閣総理大臣は国会議員であればよく、党首(自民党で言う総裁)がなる必要はないので、総理大臣が変わる可能性もあるのです。

とはいえ、通例では自民党総裁が内閣総理大臣になることがほとんどなので、第一党が変わらない限り、解散総選挙などで総理大臣が変わることはないでしょう。

衆議院の解散と任期満了の違いとは?総理大臣は変わる?まとめ

今回は、衆議院の解散はなぜ行われるのか、任期満了との違いは何なのか、また衆議院の解散によって総理大臣は変わるのか、についてまとめました。

  • 衆議院の解散が行われるのは、「政局の都合」や「国民の信を問う」ため
  • 衆議院の解散と任期満了には「総選挙までの日数」の違いがある
  • 衆議院の解散によって内閣総理大臣が変わる可能性はある

政治家なんて誰がなっても同じでしょ、と思ってしまう人もいるかもしれませんが、今後のわたしたちの生活とも直結する大事なことです。

今後衆議院総選挙があった場合には、自分たちの暮らしを良くするために必要な政策を考えてくれているのはどんな人なのか考えた上で選挙に行けるといいですね♪