500円硬貨は1982年に初代が登場し2000年に材質とデザインを変更し2代目が登場しています。
今回市場に投入される新500円硬貨は3代目となります。
新500円硬貨はいつから?
新500円硬貨は2021年11月より登場する予定となっています。そして材質とデサインを変更しています。
新500円硬貨の特徴
新500円硬貨はバイカラー・クラッド貨といいます。
外縁部分をニッケル黄銅、中心部分は銅を白銅で上下から挟んだ3層構造(これをバイカラー・クラッド構造という)になっています。
そのため外側は黄色っぽく、中心部分は白っぽくなっています。

直径は26.5mmで初代、二代目と変わりません。重さは7.1グラムで初代は7.2グラム、二代目は7.0グラムと微妙に変更されています。
デザイン面では硬貨裏面の表面の縁の内側の上下に「JAPAN」、左右に「500YEN」の微細文字加工が施されています。
縁の斜めギザギサの一部を他のギザギザとは異なる形状にしています。

いずれもぱっと見ではわかりにくい変更点です。
なぜデサインを変えるのか?
新500円硬貨はなぜ複雑で製造が大変なバイカラー・クラッド構造にしたり、ぱっと見ではわかりにくいデザインを取り入れたりしたのでしょうか?
これらは全て偽造防止のためです。
500円硬貨に関してはこれまでも変造硬貨が見つかりその度一新させてきた経緯があります。
1982年に初代500円硬貨が導入された同年、韓国でも500ウォン硬貨が導入されました。
当時の為替レートで約170円の価値があり、材質も大きさも500円硬貨と全く同じで、更に直径26.5mmの白銅製で、重さが7.7gと少し重いだけであったため、表面を僅かに削ったりドリルなどで穴を空けたりして質量を減らし、自販機で7.2gの500円硬貨として認識させる手口が横行しました。
変造硬貨を入れ返却レバーを引くことで本物の500円硬貨を手に入れる単純な手口だったようです。
また材質や寸法が似通っていたイランの1リヤル硬貨やハンガリーの20フォリント硬貨および50フォリント硬貨、ポルトガルの旧25エスクード硬貨などを変造した硬貨も発見されています。
新500円硬貨は自販機や券売機、両替機で使える?
勿論使えます。使えなければ硬貨の意味がありませんし大問題になります。
そのため早くから自動販売機や券売機、両替機やATMの新500円硬貨適用改修をしていましたが新型コロナウイルス感染症の影響でどうしても間に合いそうもなく2021年当初に予定していた発行を11月に延期しました。
新500円硬貨の製造自体は6月21日から始まっています。
まとめ
変造硬貨防止のためこの度3度目の新500円硬貨が作られました。
キャッシュレスの時代が来たと言ってもまだまだ現金派の人は多いですし、全ての施設をキャッシュレス化するには時間がかかるでしょう。
同時に今までの500円硬貨を新500円硬貨に全て置き換えるには15年以上かかるそうです。
変造硬貨を一掃させ500円硬貨の改鋳はこれで最後にしてもらいたいものです。
最後まで読んでいただき有難うございました。