パラリンピックといえば、身体に障害のある方達のための大会ですが、競技によっては健常者も出場できることをご存知ですか?
マラソンの伴走者は有名ですが、他にもいくつかの競技に健常者が出場しています。
これらの競技では、3位以内に入ったときは、健常者もメダルを貰えるのでしょうか?
東京パラリンピックを見ていて「あれ?健常者が出場してる?」と不思議に思った人もいると思います。
『パラリンピック健常者も出場できる競技は?メダルも貰えるの?』と題して、健常者も出場できるパラリンピックの競技やメダルについて、ご紹介していきますね。
パラリンピック健常者もメダル貰える?
パラリンピックは、身体に何らかの障害がある人達のためのスポーツの祭典ですが、競技によっては健常者でも出場できます。
そして、3位以内になった場合は、健常者も選手と同じようにメダルを貰えます!
パラリンピックなのに、健常者が出場してメダルまで貰えちゃうなんて、はじめて知ったときはビックリしました。
もちろん普通に一選手として出場するのではなく、障害のある選手のサポート役というのが基本です。どんな競技が対象なのか見ていきましょう。
東京パラリンピック健常者も出場できる競技は?
東京パラリンピックで健常者も出場できてメダルまで貰える競技は、大きく分けて5つあります。
- 5人制サッカー(ブラインドサッカー)
- ボッチャ
- 自転車
- トライアスロン
- 陸上(トラック競技・マラソン)
※自転車・トライアスロン・陸上は、視力0.0025未満の視覚障がいのある人達のクラスです。
それぞれ詳しく紹介していきますね。
5人制サッカー(ブラインドサッカー)
5人制サッカー(ブラインドサッカー)は、フットサルをベースにした視力0.0025未満の視覚障害のある人達のサッカー競技です。
名前の通り1チーム5人で、4人がフィールド選手で、1人がゴールキーパーとなります。
4人のフィールドプレーヤーは、全盲から視力0.0025未満と定義されていますが、その中でも、光を感じたり違いがあるので、不公平感をなくすために、全員がアイマスクをしています。
ゴールキーパーは視覚障害がなくてもなれるので、パラリンピックでは健常者が参加していることがほとんどです。3位以内に入れば、健常者ゴールキーパーもメダルの対象となります。
また、選手ではありませんが、「ガイド」といって相手ゴールの後ろ側に立って、ボールの位置やゴールまでの距離や角度を伝える役があり、「ガイド」も健常者がなれます。
健常者であるゴールキーパーは、ゴールエリアの外でボールに触れると反則になります。
もしゴールエリア外でボールに触ってしまうと、ファウルなり、相手ボールになってしまいます。
ボッチャ
ボッチャには、障害の程度によってクラス分けされていますが、その中で一番障害が重いクラスでは、健常者がサポーターとして参加しています。
基本的には、1選手に1人の健常者サポーターがつきます。3位以内に入れば、この健常者サポーターもメダルを貰えます。
自分でボールを投げることができない選手は、ボールを転がすためにすべり台のような補助器具ランプを使いますが、健常者サポーターはこのランプを操作します。
選手の指示に合わせてランプの高さや角度を調整します。
健常者サポーターは、試合中コートを見てはならず、常にコートに背を向けています。
トライアスロン
トライアスロンには様々な障害を抱えた選手が出場しますが、その中で視覚に障害のある選手には、健常者がサポーターとしてつきます。
パラリンピックでのトライアスロンの健常者サポーターは、1選手に1人で、同性であることが義務づけられています。
目の見えない選手が安全にコースを進めるように、声や手を通してサポートします。
パラリンピックのトライアスロンは、水泳750m+自転車20km+ランニング5km。
選手をサポートしながら、相当のスピードで進むので、体力も技術もコミュニケーションも、全て高い能力が必要ですね。3位以内に入れば、トライアスロンの健常者サポーターもメダルが貰えます。
健常者サポーターは、あくまでも補助なので、選手より先を進むことは禁止されています。(水泳パートでは1.5m、自転車とランニングでは50cmまではOK)
自転車(トラック)
視覚障害のあるBクラスのトラック自転車には、健常者がサポーターとして参加します。
2人乗りのタンデム自転車で、前方に健常者のサポーターが乗り、ハンドルを操作します。
健常者と障害のある選手のペダルは連動していて、2人の息が合っていないと最高のスピードは出せません。タンデム自転車の健常者サポーターも、勿論メダル対象者です。
自転車の健常者サポーターには、元競輪選手や現役の競輪選手がなっていることが多いようです。
陸上(トラック競技・マラソン)
陸上100mから5,000mと54.195kmのマラソンの、視力0.0025未満の視覚障害のある人達のクラスには、健常者サポーターがつきます。
コースを安全に進めるように、輪っか状の紐を持ってコースをサポートします。
短距離走も長距離もマラソンも、健常者サポーターは選手よりも先を走ると失格になってします。サポートしながら同じ早さで走るには、かなりの技量が必要でしょうね。
まとめ
パラリンピックに健常者でも出場できてメダルも貰える競技についてご紹介しました。
- ブラインドサッカー
- ボッチャ
- 自転車
- トライアスロン
- 陸上(トラック競技・マラソン)
パラリンピックなのに健常者が出場できるなんて・・・と驚きましたが、障害のある人が競技を安全に行えるように必要なメンバーでしたね。
そして、出場する健常者はあくまでもサポーターでありつつ、選手と一緒に訓練し努力してきた成果を発揮する場所でした。
パラリンピックでは、これらの競技に出場する健常者が選手をサポートする場面も楽しみつつ応援したいと思います。